現代社会はストレス社会と言われています。

ストレスとは、「外界からの刺激が積もりに積もった時に生体が持つ防衛反応として示す生体の精神上及び肉体上の不都合」です。

このストレスを学問的に解明したのが、ハンガリー系カナダ人の生理学者のハンス・セリエ(1907~1982)です。

彼は、1950年に生体がストレスに陥ると脳下垂体前葉から副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)が分泌されて、その刺激によって副腎皮質ホルモンが産生され、生体の防衛反応としての適応現象が成立すると唱えました。

外界からの刺激が長く続くと、生体はその抵抗性を失いついには病気になるという『ストレス学説』です。

ストレス反応の原因となる「ストレッサー」としては、以下の4種に分類されます。

①物理的ストレッサー(寒さ・騒音・放射線など)

②化学的ストレッサー(酵素・薬物・化学物質など)

③生物的ストレッサー(炎症・感染・カビ・ウイルス・細菌など)

④心理的ストレッサー(痛み・怒り・緊張・不安・喪失など)

彼の名言の一つに、『もしあなたが長生きしたいなら、何かに貢献することに集中しなさい。』があります。



切手は1997年ハンガリー発行の「世界ストレス学会記念切手」で、ストレスに満ちた顔が背景に描かれ、1974年に撮影されたハンス・セリエの肖像写真が描かれています。



ストレス



切手は2000年カナダ発行の「ミレニアムコレクション切手(第2シリーズ)」で、ハンス・セリエの肖像写真とともに『STRESS』の文字と赤線グラフは約60年前セリエが提唱したもので、ストレスが加わった時の体の抵抗力の状態が描かれています。



セリエ.カナダ.2000