風眼とは、淋菌により結膜に急性の化膿性炎症がおこる病気で、急性結膜炎の一種で、膿漏眼(のうろうがん)のことを言います。

言い換えれば、淋菌が眼に感染して起こる感染症です。

症状としては、多量の分泌物が出て、結膜の充血や腫れがひどくなり、進行すると角膜潰瘍へ進み角膜が破れて穴があいてしまう危険な感染症です。

風眼は、新生児膿漏眼と成人膿漏眼とがあり、新生児膿漏眼は、母親が淋菌に感染していると出産のときに産道から感染することから、出産後その予防策が産科で取られています。
 
一昔前までは、硝酸銀の点眼を出産直後に行っていましたが、現在では抗生物質の点眼が出産後直ぐに行われ、わが国では新生児膿漏眼の発生はありません。

しかし、発展途上国では、未だに新生児膿漏眼は発生しています。

ちなみに山田風太郎著の随筆集『風眼抄(ふうがんしょう)』と風眼は何の関係もありません。

切手は1950年カメルーン発行の切手で、子供の目に淋菌感染予防のための「硝酸銀」を入れる医師が描かれています。


風眼.カメルーン.1950