古代ギリシアの医者集団コス派の文書を中心とする文書群ヒポクラテス集典にあり、その題名は「誓い」であることからして、ヒポクラテスの誓詞とも呼ばれています。

紀元前4世紀の「医学の父」ヒポクラテス、あるいは彼の弟子の一人による誓言であると広く信じられ、一般にはこの文書群と同様に「ヒポクラテスの誓い」として現在でも流通しています。

ヒポクラテスの誓い(The Hippocratic Oath)とは、医師の倫理・任務などについての、ギリシア神への宣誓文で、現代の医療倫理の根幹を成す患者の生命・健康保護の思想、患者のプライバシー保護のほか、専門家としての尊厳の保持、徒弟制度の維持や職能の閉鎖性維持なども謳われています。

ヒポクラテスの誓いは、その時の時代や国およびその他の条件によって多少異なる事もありますが、「医の倫理思想」の根本概念としては、変わることはありません。

余談になりますが2016年中山七里が推理小説『ヒポクラテスの誓い』を出版し、これを原作として北川景子主演でテレビドラマ化されています。

見ごたえのあるドラマですから是非ともご覧になられれば参考になります、DVDも発売されています。

切手は1979年ギリシア発行の「ヒポクラテス財団落成記念切手」で、ヒポクラテス像の後に『ヒポクラテスの誓い』の文が描かれています。


ヒポクラテスの誓い.ギリシャ.1979