天然痘ウイルスは、天然痘を引き起こすウイルスです。
旧約聖書にも天然痘は記載されていますし、古代エジプトのミイラにも天然痘に感染した痕跡が観られることから、人類に病気を起こすウイルスとしては極めて古いウイルスとされていました。
天然痘ウイルスは、呼吸器から感染し、感染すると極めて死亡率の高い恐ろしいウイルス病の代表格でした。
しかし天然痘ウイルスは、人間にしか感染しない特性を持っていることから、人間は天然痘ウイルスこの性格を逆手にとって、全ての人間にエドワード・ジエンナー(1749~1823)の開発した天然痘のワクチンを接種して、地球上の人間に免疫をつけることに成功しました。
その結果、1979年10月25日に最後の天然痘患者がいなくなって、数千年にもわたり、人間社会に不幸をもたらした天然痘は人間の力によって地球上から消滅しました。
人類が初めてひとつの感染症を撲滅した事になります。
切手は2010年イギリス発行の「イギリス王立協会350年記念10種連刷切手」の一枚で、ジェンナー肖像と共に天然痘ウイルスが描かれています。
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