明日火曜日、3月3日のひな祭りの夜、日本全国で皆既月食が観測されます。

今回の月食は、欠け始めから終わりまでの全行程を、日本全国どこからでも、そして非常に観察しやすい時間帯に見ることができる絶好の機会です。

🗓️ 観測スケジュール(全国共通)

月食は世界中で同時に進行するため、どこで見ても時刻は変わりません。

部分食の始まり 18:50 月が東の低空に位置し、左下から欠け始めます。
皆既食の始まり 20:05 月が地球の影(本影)に完全に入り、赤銅色に変化します。
食の最大 20:34 月が影の最も深い場所を通ります。この時が最も暗く赤くなります。
皆既食の終わり 21:03 月の端から光が戻り始めます。約58分間の皆既状態でした。
部分食の終わり 22:17 月が再び元の満月の姿に戻ります。南東の空に高く昇っています。

🔭 科学的メカニズム:なぜ月は「赤く」見えるのか?

「皆既」月食という名前ですが、月が完全に消えて見えなくなるわけではありません。月は幻想的な**「赤銅(しゃくどう)色」**に染まります。これには地球の「大気」が深く関わっています。

1. 太陽光の「屈折」
地球の大気がレンズのような役割を果たし、太陽光をわずかに内側に曲げます。この屈折した光が、影の中にいる月まで届きます。

2. レイリー散乱
太陽光には虹の七色が含まれていますが、波長の短い「青い光」は地球の大気中で散乱して消えてしまいます。一方、波長の長い**「赤い光」は散乱されにくく、大気を通り抜けて月に到達します。これは夕焼けが赤いのと同じ原理**です。

豆知識: もし地球に大気がなければ、皆既中の月は真っ暗で見えなくなります。赤い月は、私たちが大気のある惑星に住んでいる証拠なのです。

🌓 月食の種類と影の構造
月食は、太陽・地球・月が一直線に並び、月が地球の影に入る現象です。

本影(ほんえい): 太陽光が直接届かない濃い影。ここに入ると月が大きく欠けます。

半影(はんえい): 太陽光の一部が届く薄い影。肉眼では少し暗くなったかな?と感じる程度です。

皆既月食: 月全体が「本影」に完全に入ること。

部分月食: 月の一部だけが「本影」に入ること。

🌟 今後の展望
日本全国で全行程が見られる皆既月食は、2025年9月8日以来、約半年ぶりです。

今回のチャンスを逃すと、次に日本全国で皆既月食が条件良く見られるのは 2029年1月1日の元旦 になります。

当日の夜は少し冷え込むかもしれません。ひな祭りの行事とともに、東の空に昇る神秘的な赤い月をぜひ楽しんでください。

切手は2015年香港発行の「天文現象小型シート」で、皆既月食が描かれています。



月食.2015.香港

切手は2016年日本発行の「美ら星の島、八重山諸島 石垣島天文台からの贈り物フレーム切手」で、下段左から二枚目の切手に皆既月食が描かれています。


2016年日本発行の「美ら星の島、八重山諸島 石垣島天文台からの贈り物フレーム切手」で、