ハチミツにはボツリヌス菌が含まれている事があり、これを1歳未満の赤ちゃんが食べてしまうと、赤ちゃんの腸内でボツリヌス菌が定着・増殖し、乳児ボツリヌス症という感染症を引き起こすことがあります。
栄養価の高いハツミツですが、1歳未満の赤ちゃんにはリスクが高い食品なのです。
それでは何故1歳未満の赤ちゃんにハチミツを食べさせてはいけないのでしょうか?
ボツリヌス菌は、土壌中などに広く存在している細菌で、この菌が食品などを介して口から体内にはいると、大人の腸内では、腸内の細菌叢が出来上がっていることからボツリヌス菌が他の腸内細菌との競争に負けてしまうため、通常何も起こりません。
ところが赤ちゃんの場合、まだ腸内環境が整っておらず、ボツリヌス菌が腸内で増えて毒素を出すため乳児ボツリヌス症を引き起こします。
症状としては便秘、ほ乳力の低下、元気の消失、泣き声の変化、首のすわりが悪くなる、といった状態となります
ほとんどの場合、適切な治療により治癒しますが、稀に死亡することもあります。
※離乳食でハツミツを摂取していた生後6ケ月の男児が「乳児ボツリヌス症」で死亡した事例もあります※
1歳以上の人にとっては、ハチミツは栄養価が高く何ら問題のある食品ではありません。
※ボツリヌス菌は熱に強く、通常の加熱や調理では死滅しないので、1歳未満の赤ちゃんにハチミツやハチミツ入りの飲料・お菓子などの食品は与えてはいけません※
※通常ハチミツは包装前に加熱処理を行わないため、ボツリヌス菌が混入していることがあります※
※ボツリヌス菌(芽胞)の耐熱性は120℃,4分とされていて、通常の加熱や調理では死滅しません※
【注意】
多くの方はハツミツそのものには注意を払いますが、ハツミツ入りのお菓子やハチミツが原料に使われているパンなどは見落としがちですのでご注意ください。
成分表示などをしっかり見て、ハチミツが使われている食品にも細心の注意を払ってください。
※市販のハチミツには、「1歳未満の乳児には与えないでください」との警告文を記載している商品もありますが、この表示は任意表示ですから全国はちみつ公正取引協議会は会員企業に警告文の表示を要請していますが、数千あるとされる業者の多くが非会員で、表示は徹底されていないのが現実です※
切手は2016年ポーランド発行の「ポーランドの地域特産品切手-クルピエ地方のハチミツ-」で、クルピエ地方のハチミツが描かれています。
切手は1998年ジンバブエ発行の「養蜂切手」の中の一枚で、ハツミツが描かれています。
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