結論から言いますと、ウシのげっぷは、地球温暖化の原因の1つです。
ウシのげっぷは、メタンガスを多くふくみます。
メタンガスは、地球温暖化の主な原因と考えられている温室効果ガスの1つです。
メタンガスの温室効果は、温暖化の原因としてよく知られている二酸化炭素のおよそ25倍以上にもなるとのデータがあります。
そのためウシのげっぷは地球温暖化の原因の1つとされているのです。
それではウシは何故げっぷを出すのでしょうか?
胃を4つ持つはんすう動物(ウシ・ヒツジ・ヤギ・シカ)は、いちど食べた物を胃から口へ何度もどして、ゆっくりと消化していきます、そのとき、1つ目の胃の中にいる微生物のはたらきでメタンガスが発生し、げっぷとして大気中へ排出されます。
ウシ1頭が出すげっぷやおならとして発するメタンガスの量は、1日160~320リットルに上るとされています。
世界中のウシなどの胃腸から排出されるメタンの量は、年間20億トンと推定されています。
世界全体では家畜が出すげっぷにふくまれるメタンガスは、温室効果ガスの4%を占めるとされています。
これらのことから世界中のウシの飼育業者は、メタンの排出が少ないウシを研究していて、ウシから出るメタンガスを減らせるエサを研究開発しています。
ウシと同じようにげっぷを出すヒツジ・ヤギ・シカは、飼育頭数が少ないことと、生息数が少ないことからあまり問題にはなっていません。
世界気象機関(World Meteorological Organization:WMO)や国連環境計画(United Nations Environment Programme:UNEP)によって設立された組織「気候変動に関する政府間パネル」(Intergovernmental Panel on Climate Change:IPCC)は、2021年8月に公表した第6次評価報告書(AR6)で、気候に影響を与えているものの1つに「牛のゲップ」をあげています。
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