日本には、鈴鹿山脈以西の近畿地方南部から山陽地方、四国、九州、屋久島に自然分布しているニホンヒキガエルと、東北地方から近畿地方、島根県東部までの山陰地方北部に自然分布しているアズマヒキガエルが生息しています。

ヒキガエルは、全身にいぼ状隆起をもち毒液を分泌することで有名で毒には幻覚作用を引き起こすブフォトキシンという成分が含まれています。

危険を感じると後頭部の耳腺から強力な毒を分泌し、背中にあるイボからも白い液体の毒を分泌します。

ヒキガエルはこの毒で、寄生虫や外敵から身を守っています。

ヒキガエルの毒は、麻痺症状を起こし、呼吸困難に陥ることもあり、最悪死につながる恐れがあります。

およそ15分ほどで体の全ての臓器まで毒が回るほど強力です。

中国ではウシガエルと間違って食べて死亡するという事案が報告されています。

日本ではこのようなことはないと思いますが、散歩中の犬がヒキガエルを食べて死亡するという事故が報告されていますのでご注意ください。

シェパードやラブラドールなどの大型犬でも2?3時間後には死に至るほど強い毒性です。
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ヒキガエルの毒が体内に入った場合の症状は、口から泡を吹く・激しい嘔吐・下痢・呼吸困難・発作を引き起こします。

ヒキガエルを手に乗せているだけであれば毒を出すことはないので、そこまで怖がる必要はありません。?

ヒキガエルを触った場合は、毒が飛び出す突起部には触れないようにし、触った後は必ず手を洗いましょう。

【おまけの話】

アオダイショウなどのヘビはヒキガエルの毒に耐性がないので、ヒキガエルを食べることはありませんが、ヤマカガシはブフォトキシンに対して耐性を持っているのでヒキガエルを食べます、そして自分自身にもヒキガエルの毒を蓄積します。


切手は1995年韓国発行の「両生類小型シート」で、アジアヒキガエルが描かれています。



アジアヒキガエル.韓国.1995


切手は1996年タンザニア発行の「カエル切手」の中の一枚で、ヨーロッパヒキガエルが描かれています。



ヨーロッパヒキガエル.タンザニア.1996


切手は1993年ラオス発行の「両生類切手」の中の一枚で、オオヒキガエルが描かれています。



オオヒキガエル.ラオス.1993


切手は1972年モンゴル発行の「固有の両生類と爬虫類切手」の中の一枚で、ヒキガエルの一種のモンゴリアンキガエルが描かれています。



モンゴルヒキガエル.1972モンゴル