ギョベクリ・テペは、トルコにある世界最古級の宗教遺跡として知られています。

トルコ旅行の目的地: ギョベクリ・テペは、トルコの世界遺産の一つであり、歴史に興味のある人にとっては必見の場所です。

世界最古級の宗教施設で、紀元前1万年から紀元前8000年頃に作られたと推定されており、エジプトのピラミッドよりもはるかに古いことがわかっています。

建造された目的や、なぜ埋められたのかなど、多くの謎が残されています。

その謎を解き明かそうとする考古学者の研究も進められており、新たな発見が期待されています。

【ギョベクリ・テペが重要な理由】

ギョベクリ・テペの発見は、人類が定住し農業を始める前に、複雑な社会構造や宗教的な儀式を行っていた可能性を示唆しています。

これまでメソポタミア文明が世界最古の文明と考えられていましたが、ギョベクリ・テペの発見により、文明の発祥地や人類の歴史に関する新たな視点が生まれました。

ギョベクリ・テペで特に興味あることは、ここに残された彫刻は世界最古の「太陰太陽暦」である可能性があることです。

イギリスの考古学者チームによれば、そこにある石柱に刻まれた彫刻の一部は、当時の人々が太陽や月のサイクルを観察していたことを示しているだけでなく、地球の環境を激変させた彗星の衝突の記録であるとも考えられています。

この衝突は、その後の人類の生活様式を大きく変貌させ、農業の発達や文明の始まりへとつながる重要な出来事だったと推測されています。

ギョベクリ・テペにある石柱の彫られた彫刻は、過去に起きた壊滅的な出来事を伝えている可能性もあると考えられていて、それは約13,000年前(紀元前10,850年頃)に起きた彗星の衝突です。

の出来事は、その後1200年以上続いた小氷期のきっかけとなり、環境を激変させ、いくつかの大型動物の絶滅につながったという。

もちろん人間の生活様式にも変化をもたらし、農業の出現をうながし、最終的には西アジアの肥沃な三日月地帯における文明の誕生につながったと考えられています。

ギョベクリ・テペの世界最古の太陰太陽暦が記されていた可能性は、鍵となるのは「ピラー43」や「ハゲワシの石」と呼ばれる石柱に彫られたV字形のマークです。

各V字は1日を表しており、全体としては365日の暦を構成している可能性があると考えられています。

これが正しければ、ギョベクリ・テペの当時の住民たちは、太陽の動きを追い、それを記録していたということになります。

この当時からすでに高度な天文学の知識があったことに驚かされます。

ある柱には、おうし座流星群と思われる描写もあり、みずがめ座とうお座の方向から発生し、27日間にわたって飛来したそれは、地球に衝突した彗星の破片の発生源だとされている。

このことからギョベクリ・テペの人々は、その危険性を知っており、将来のためにそれを記録し、予測しようとした可能性すらあると研究チームは主張する。

今回の発見は、当時のギョベクリ・テペの人々が、想像以上に高度な天文学の知識を持っていただろうことを明らかにしている。



切手は2024年日本発行の「日・トルコ外交関係樹立100周年記念切手」の中の一枚で、ギョベクリ・テペが描かれています。


ギョベクリテペ.日本.2024