ソドムとゴモラは、旧約聖書に登場する都市の名前で神の怒りに触れた罪深い都市として有名です。

物語によると、ソドムとゴモラは悪事に明け暮れ、特に同性愛が横行していたとされています。

最終的に、神はソドムとゴモラに火を降らせ、都市を全滅させます。

ここでただ一人善良だった男ロトは町を正しく導こうと奮闘しますが、人々は誰一人として聞き入れず悪行に酔うばかりでした。

神はこの都市たちを罰するために、天使を派遣して警告しましたが、都市の住人たちは天使を襲い、更にはレイプしようとしたため、神は都市を滅ぼすことを決定します。


ロトが妻と娘二人と共にソドムを脱出したあと、二つの町は天から降り注ぐ炎と硫黄の雨により焼き尽くされ滅亡した。

ロトとその家族は神によって救われるますが、逃げる途中は『決して振り返ってはならない』と神に言われたのに、ロトの妻は神との約束を破り振り返ったために塩柱にされたと伝えられています。

最終的に、神はソドムとゴモラに火を降らせ、都市を全滅させました。

この物語は、罪深い行為が神の怒りを招き、大きな災いを招くことを示唆するものとして、様々な解釈を生んでいます。

この表現は核爆弾が街に墜落したという地獄図の描写ではないかと言う考古学者もいます。

ロトと娘たちは無事に逃げ、彼らは山で暮らしましますが、娘たちは子孫が残せないことを恐れ、父であるロトを酒で酔わせて性交します。

娘たちの企みは成功し、男の子を一人ずつ授かりましたが、これは近親相姦です。

このことは堕落したソドムとゴモラの悪い影響を受けたせいだと言われています。

なお、長女の息子は「モアブ」と、次女の息子は「ベン・アミ」と名付けられ、それぞれモアブ人の祖、アンモン人の祖となりました。

ソドムとゴモラ候補地はいくつか存在していますが、旧約聖書の時代の街の遺跡がいくつも発見されている死海の周辺にあったのではないかという意見が多いようです。

死海の西岸にある岩塩の山の中には、ロトの妻と言われる塩の柱もあります。

さらに死海周辺で見つかった遺跡には、火災の跡が残っているものもあるのです。

また、ヨルダンに位置する古代都市トール・エル・ハマムを隕石が破壊した出来事が旧約聖書のソドムの伝承のもとになった可能性がある報告されています。

ソドムとゴモラが4000年以上前の遥かな昔の広島と長崎だと、提示する一部の研究者もいます。

切手は1974年パラグアイ発行の「絵画切手」で、ハールレム作 『旧約聖書、ロトと彼の娘達』のソドムと2人の娘たちが描かれその背景には炎に包まれるソドムとゴモラが描かれています。



ソドムとゴモラ.パラグアイ.1974

切手は2000年シェラレオネ発行の「国際切手展 エスパーニャ2000小型シート」で、バロック期に活躍したイタリア人画家フランチェスコ・フリーニ(1600~1646)作『ロトと娘たち』が描かれています。