日本の海外援助は、政府開発援助(Official Development Assistance:ODA)と呼ばれ、開発途上国の経済発展と国民の生活水準向上を目的としています。

無償資金協力、技術協力、円借款などの形態で行われ、近年では地球規模課題への対応や、質の高い援助の実施にも力を入れています。

これらの援助については、海外からは高い評価を得ていて、それを称える切手が当事国から数多く発行されています。

これらについて順に紹介していきます。

第一回目は、チュニジアの日本の橋についてです。

チュニジアにある「日本の橋」は、正式名称をラデス・ラグレット橋と言い、チュニス湖にかかる全長260メートルの斜張橋で2009年に開通しました。

この橋は、日本の政府開発援助(ODA)で建設されたものであり、その美しいデザインと高度な技術から、地元の人々から「日本の橋」の愛称で親しまれています。

ラデス・ラグレット橋は、チュニジアの首都チュニスと周辺都市を結ぶ重要な交通インフラであり、1日に約25,000台の車が通行しています。

また、橋の周辺には公園や遊歩道が整備されており、市民の憩いの場としても親しまれています。

この橋は、チュニジアと日本のかかわり合いを象徴する存在であり、両国の友好関係を深める架け橋となっています。

有償資金協力により,チュニス市の南北をつなぐ橋長約300mの「ラデス・ラグレット橋」の建設が2004年から開始され,2009年に開通した。同橋の建設は,日本企業が担当し,高度な技術(チュニジアで初めて導入されたエキストラドーズド橋)が採用されました。

同プロジェクトにより,一日に約2万5千台の車が同橋を利用するようになり,チュニス市街の交通渋滞の緩和に大きく貢献しまた,同橋建設により,近接するラデス港とラグレット港が陸つなぎになり,港湾施設の一体的な運営が可能になったことから,地元住民だけでなく,近隣の運輸業者からも高く評価されている。

ここでも日本の技術と思いやりが認められています。

同橋は,日本の支援により建設されたことが幅広くチュニジア国民に認識されており,地元の人々からは,日本の橋「(le pont japonais:ル・ポン・ジャポネ)」の愛称で呼ばれています。

切手は2006年チュニジア発行の「チュニジアと日本協力50周年記念切手」で、日本が建設した近代的な橋が描かれています。



チュニジアの橋.2006.チュニジア