アメリカ海軍少将 リチャード・E・バード(1888~1957)は、 南極探検で功績を収めた人物として知られていて、1947年と1956年の2度にわたる極地探検(ハイジャンプ作戦)を指揮し、南極点上空飛行を含む歴史的な功績を残しました。

しかし、バード少将は地球空洞説の支持者としても知られており、その主張は彼の探検経験と結びついて陰謀論的な色彩を帯びています。

彼がその体験をしたのは、1940年の2月19日飛行中、突然白い霧に包まれて「ホワイトアウト」状態になってしまいます。

そのため、視界ゼロの状態の中、バード少将はいつもと違う霧に危険を感じ、アラスカ基地にSOSを知らせようとした時、急に視界が開け北極圏の真っ白い世界を航行していたはずなのに、飛行機の眼下には「亜熱帯の様なジャングル」が広がり、飛行機の計器では外気温は摂氏23度を示していたそうです。

彼はありえないと叫びましたが、どんどんこちらに迫ってくる飛行隊に誘導されて、煌びやかな街に案内されたようです。

町は、地球上のものとは思えないほど眩しくてクリスタルのようなもので出来ていたそうです。

そして、そのままバード少将はある部屋に案内され、そこに現れたマスターという人と話し、当時アメリカ軍が作り出した原爆について正しい使い方をするよう警告され、そして気付いた頃には、また真っ白い世界の上空を飛行していたというのです。

バード少将は南極探検中に「未知の領域」を発見したと主張していますが、真偽は定かではありません。

バード少将の地球空洞説は、その後の陰謀論者やSF作家たちに大きな影響を与え彼の主張は、既存の科学的知見を否定し、未知なる世界への探求心を刺激するものでした。

バード少将は南極探検の先駆者として歴史に名を残していますが、地球空洞説への関与は、彼の評価を複雑なものにしています。

更に彼の主張は、科学的に検証されておらず、眉唾物とされることも多いですが、反面未知への探求心と冒険精神は、多くの人々を魅了し続けています。

【現代における地球空洞説】

現代においても、地球空洞説を信じる人々は一定数存在し彼らの主張は世界中に拡散し、新たな信者を獲得しています。

しかし、地球空洞説は科学的に否定されており、その主張を裏付ける証拠は見つかっていません。


切手は1998年米国発行の「南極探検家切手」の中の一枚で、バード少将とが描かれています。


バード少将.米国.1988


切手は1933年米国発行の「バード南極探検切手」で、1929年と1933年のバード少将の南極への飛行が描かれています。



バード南極探検.米国.1933