ポックスウイルスは、線状の2本鎖DNAをゲノムとして持つDNAウイルスです。

またその形は220-450nm×140-260nm×140-260nmの煉瓦状ないし卵形で、エンベロープを持っています。

ポックスウイルス科には、約150種類のウイルスが属してそのうち、ヒトに感染するウイルスは、天然痘ウイルス、水痘・帯状疱疹ウイルス、牛痘ウイルス、サル痘ウイルス、オルソポックスウイルスなどです。

天然痘ウイルスは、かつては致命的な病気でしたが、現在ではワクチンで根絶されています。

水痘・帯状疱疹ウイルスは、子どもによく見られる水ぶくれの病気で、水痘に感染した後ウイルスは体内に潜伏し、加齢・免疫力の低下・ストレスなどが引き金となって帯状疱疹を引き起こすことがあります。

牛痘ウイルスは、牛に感染するウイルスですがヒトに感染することもあります。

サル痘ウイルスは、サルに感染するウイルスですが、ヒトに感染します。

オルソポックスウイルスは、サルやげっ歯類に感染するウイルスですが、ヒトに感染することもあります。

ポックスウイルスは、感染した動物から直接感染することもあり、感染した動物の体液や接触した物に触れて感染することもあります。


切手は2022年トーゴ発行の「ポックスウイルス皮膚感染症の歴史連刷シート」で、天然痘で死亡したラムセス5世のミイラ(切手左上)・ポックスウイルスの変異体(切手中央上)・16世紀新世界から持ち込まれた天然痘によって320万人のアステカ人の犠牲(切手右上)・牛の乳房に出来た牛痘の膿疱(切手中央左)・ジェンナーの種痘(切手中央真ん中)・ポックスウイルス(伝染性軟属腫)に感染した子供(切手中央右)・2022年サル痘流行(切手下段中央)、シート面には天然痘で死亡したラムセス2世(とピラミット・天然痘に感染したアステカ人とその遺跡・povvirus(ポックスウイルとの文字)が描かれています。



ポックスウイルス.トーゴ.2022