マザー・テレサが偽善者であるという指摘は、彼女の死後から現在まで繰り返し議論されてきました。
彼女の活動に対する批判には、以下のようなものがあります。
1.医療体制の不備
マザー・テレサが設立した施設では、医療従事者や設備が不足しており、十分な医療を提供できていなかったという指摘があり実際、彼女の施設で亡くなった人の中には、適切な治療を受ければ助かった命もあったとされています。
2.死を待つ人の家への疑問
マザー・テレサは、死を間近に控えた人々を受け入れる「死を待つ人の家」を設立しましたが、そこでは十分な食事や医療が提供されておらず、死を待つ人々は苦痛の中で過ごしていたという証言もあります。
3.政治的な利用
マザー・テレサは、政治的な権力者と親密な関係を築いており、その活動が政治的に利用されていたという批判もあり実際、彼女は反共産主義者として知られており、当時のインド政府から支援を受けていました。
4.自己宣伝
マザー・テレサは、自身の活動を広めるためにメディアを積極的に利用していましたがその中には自己宣伝的な要素も含まれていたという指摘もあります。
これらの批判に対して、マザー・テレサの擁護者は、以下のような反論をしています。
1.限られた環境での最大限の努力
マザーテレサの施設は、資金不足や人手不足などの問題を抱えていましたが、そのような限られた環境の中でもできる限りのことをしていたと主張してています。
2.死を待つ人の家での尊厳の尊重
死を待つ人の家では、医療よりも精神的なケアに重点を置いていたことからマザー・テレサは、死を間近に控えた人々に寄り添い、彼らの尊厳を守ることが重要だと考えて行動していた。
・政治的な中立性
マザー・テレサは、特定の政治思想に偏ることなく、苦しんでいる人々を助けることに専念し政治的な権力者と親密な関係を築いたことも、援助を獲得するための方便であったとされています。
3.自己宣伝の必要性
マザー・テレサの活動を広めるためには、メディアを利用することが必要で自己宣伝的な要素があったとしても、それは彼女の活動の目的のためであったと主張しています。
マザーテレサが偽善者であったかどうかは、単純な答えのない複雑な問題で彼女の活動には、肯定的な側面と否定的な側面の両方がありました。
それぞれの視点から彼女の活動を評価し、自分なりの結論を出すことが重要ではないのではありませんか。
切手は2010年オーストリア発行の「マザーテレサ生誕100年記念切手」で、マザー・テレサが描かれています。


切手は1986年スウェーデン発行の「ノーベル平和賞受賞者記念切手」の中の一枚で、マザー・テレサが描かれています。
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