雑記帳－37.天才学者アイザック・ニュートンも株式投資に失敗する

イングランドの自然哲学者、数学者、物理学者、天文学者、神学者であるサー・アイザック・ニュートン（1642～1727）は、株式投資で大損をして多額の借金を抱えてしまいます。

天才科学者アイザック・ニュートンは、南海会社の株式投資で大損しました。

ニュートンは、早い段階で株式を購入して暴騰する過程で売却し、ある程度の利益を上げましたが、その後も株価は上昇を続けたため「まだ上がる」と買い直しますが、ここが株価の天井でした。

結果的にその後の暴落で2万ポンドを失いました。

ニュートンは、市場が投機の熱狂の初期段階にいることに気付き、それが最終的には悪い結末を迎えることを悟っていたため、早めに利益を得て自分の持ち株を清算し大金を稼いだと言われています。

しかし、彼が市場から退場したのち、南海会社株は歴史上最も伝説的な上昇を経験することになります。

ニュートンは、株式相場について「私は天体の動きは計算できるが、人々の狂った行動は計算できない」という言葉を残しています。

ニュートンは株式市場に関心を持っており、サウスシー・バブル（South Sea Bubble:南海泡沫事件）と呼ばれる事件に関与しています。

サウスシー・バブルは、1720年にイギリスで起こった株式投機バブルであり、多くの人々が株式取引に興じ、株価が急騰した後に暴落したという事件です。

これが"バブル"の語源となりました。

このエピソードは、株式投資において人間の感情や欲望がどれほど影響を及ぼすかを示す興味深いエピソードとして知られています。

ニュートンは優れた科学者である一方で、人間としても感情や誤った判断に影響を受けることがあることを端的に表してた居ます。

しかし彼の人生全体を見ると、株式失敗が彼の業績や評価に大きな影響を与えたとは言い難いでしょう。

切手は1971年アセッション島発行の「アイザック・ニュートン切手」で、彼の肖像と愛用の望遠鏡そして、リンゴが描かれています。