蜂球(ほうきゅう)とはたくさんのミツバチが集まって塊のようになった状態のことで、蜂球と呼ばれる現象は2種類あります。

ひとつは「分封蜂球(ぶんぽうほうきゅう)」といい、ミツバチが巣を分けるときにできる蜂球です。

もうひとつが「熱殺蜂球(ねっさつほうきゅう)」で、これはニホンミツバチがスズメバチを蜂球で取り囲み、熱で殺すときの蜂球です。

ニホンミツバチは、天敵のオオスズメバチの襲撃を受けると、400~500匹で一斉にスズメバチを取り囲み発熱して蒸し殺します。

ニホンミツバチは、はちみつの水分を飛ばし濃縮するために発熱しますが、この習性を利用しスズメバチを蒸し殺す戦法なのです。

ニホンミツバチは、羽根を震わせ、摩擦熱で蜂球の中を高温状態にし、この時の中心温度は46℃以上に達し、天敵が死亡するまで約30分間も維持されます。

この温度はニホンミツバチの致死温度には達していませんが、蜂球に参加した個体の余命は著しく短縮します。

「熱殺蜂球」は、昆虫が熱を利用して外敵を撃退するという大変ユニークな行動なのです。

ニホンミツバチが50度まで耐えられるのに対しオオスズメバチは45〜46度とわずかに耐熱温度が劣る特性を利用したものです。

ただし、一度蜂球に参加すると天敵に噛み殺されるリスクを負わなければならない他、仮に生き残っても寿命が本来の4分の1に縮むという致命的なのです。

熱殺蜂球はスズメバチを殺傷するためにミツバチがおこなう攻撃ですが、じつはニホンミツバチに特有の行動で外来種のセイヨウミツバチは熱殺蜂球のやり方を知らないのです。

東アジア、東南アジア、南アジアに生息するニホンミツバチと近縁のトウヨウミツバチは、熱殺蜂球を作ります。

ただし、セイヨウミツバチもモンスズメバチ程度の小さい種類のスズメバチに対しては、ニホンミツバチと同様に、スズメバチを集団で包み囲みますが、熱ではなくスズメバチの細い腹部をめがけて取り囲み、圧迫させることで呼吸困難に陥らせ窒息死させるという「窒息スクラム」という方法です。

窒息スクラムは、小一時間程度の死闘になるとされています。

※トウヨウミツバチも熱殺蜂球(ミツバチボール)を作ります※


切手は1997年日本発行の「普通切手」で、レンゲの花に止まってニホンミツバチが描かれています。


ニホンミツバチ.1997


切手は1993年ベトナム発行の「ミツバチ切手」で、花粉を集めるニホンミツバチが描かれています。



ニホンミツバチ.ベトナム.1993


切手は2012年台湾発行の「台湾のミツバチ切手」の中の一枚で、蜜を集めるトウヨウミツバチが描かれています。



トウヨウミツバチ.台湾.2012


切手は2012年タイ発行の「蜂切手」の中の一枚で、蜜を集めるトウヨウミツバチが描かれています。



トウヨウミツバチ.タイ.2012

※トウヨウミツバチ(Apis cerana:アピスセラーナ)はミツバチの一種で東アジア、東南アジア、南アジアに分布し、ニホンミツバチ(Apis cerana japonica:アピスセラナ ジャポニカ)はトウヨウミツバチの亜種です※