オオムラサキ(大紫)は、日本の国蝶(1957年(昭和32年)に日本昆虫学会により決定)で、チョウ目(鱗翅目)タテハチョウ科に分類され、羽を広げると10センチ以上になる大型の蝶です。

※オオムラサキの学名であるSasakia charonda Hewitson(ササキア・カロンダ・ヒューウィトソン)のSasakiaは、日本昆虫学界で有名な佐々木忠次郎博士(1857~1938)にちなんでいます※

日本国内では北海道から九州にかけて広く生息分布し山梨県北杜市長坂町は全国一の生息地として知られています。

埼玉県嵐山町のようにシンボルとして掲げている地域もあります。

国外では中国、ベトナム、台湾、朝鮮半島に分布しています。

近年、生息場所の雑木林の伐採により、生息地が狭まっています。都市化が進み、雑木林が少なくなってきた事で現在では生息地が局地的で少なくなってきています。

オスの羽の表側は美しい紫色に輝き、雌ではこの紫色の輝きがありません。

※オオムラサキのシンボルである青紫色に輝く羽を持つのは、実はオスだけです※

オオムラサキはやまや林の中に生息していることから花の蜜よりも、樹木の樹液を吸います。

当然のことながら樹液を巡って昆虫同士でも戦いが発生します。

この縄張り争いでオオムラサキは、蝶には珍しくオオスズメバチなどの他の昆虫に向かっていきます。

そして、毒を持っていないオオムラサキは大きな羽音を立てたり羽ばたいたりして、オオスズメバチすらも追い払うと言われています。

【参考動画】


『スズメバチとの死闘』


オオムラサキは普通のチョウのようにヒラヒラとは飛ばず、はばたきが機敏で滑空するような飛び方をし、飛翔の速度は速く時速約22kmのスピード(モンシロチョウは9Km)で飛びます。

この強さは蝶の世界では最強!?とされています。

この強さは僅か2週間と短い寿命の間に子孫を残す命がけな行為に繋がっていると思います。

残念なことに毎年その数が減り続けて、準絶滅危惧種に指定されています。


切手は1956年日本発行の「第二次動植物国宝切手」の中の一枚で、オオムラサキが描かれています。



オオムラサキ.日本.1956


切手は1966年日本発行の「第一次新動植物国宝切手」の中の一枚で、オオムラサキが描かれています。


オオムラサキ.日本.1966


切手は1987年日本発行の「昆虫小型シート」の中に収められた一枚で、オオムラサキが描かれています。


オオムラサキ.日本.1987


切手は2009年日本発行の「群馬の蝶フレーム切手」の中に収められた一枚で、オオムラサキが描かれています。


オオムラサキ.群馬の蝶.2009



切手は1994年韓国発行の「野生動物の保護切手」の中の一枚で、オオムラサキが描かれています。



オオムラサキ.韓国.1994


切手は1991年ラオス発行の「蝶切手」の中の一枚で、オオムラサキが描かれています。


オオムラサキ.ラオス.1991


切手は1972年ウンム・アル=カイワイン発行の「蝶切手」の中の一枚で、オオムラサキが描かれています。


オオムラサキ.ウンム・アル=カイワイン.1972