お酒を飲みすぎると当然のことながら頭痛がしますが、たとえ小さなグラス1杯でも赤ワインを飲んだときにだけ頭痛が起きる人がいます。
この度赤ワイン頭痛」が引き起こされる原因の解明につながり得る研究結果が、2023年11月20日に発表されましたので紹介させていただきます。
これは果物や野菜に含まれているフラボノールの一種であるケルセチンが、赤ワイン頭痛を引き起こしている可能性があるということだそうです。
体内でアルコールが分解される機序を紹介しますと、
アルコールは、まず肝臓の細胞内に存在するアルコール脱水素酵素(ADH:Alcohol dehydrogenase)によってアセトアルデヒドに分解されます。
※アルコール脱水素酵素は、アルコール分子から水分子を除去する酵素です。※
次にアセトアルデヒドは、さらにアセトアルデヒド脱水素酵素(ALDH:Acetaldehyde dehydrogenase)によって酢酸に分解されます。
※アセトアルデヒド脱水素酵素は、アセトアルデヒド分子から水分子と酸素分子を除去する酵素です※
酢酸は、さらに全身に送られ、筋肉や脂肪組織で二酸化炭素と水に分解され、呼気や尿となって体外に排出されます。
なお、アルコール脱水素酵素の働きによって分解されたアセトアルデヒドは、有毒物質であるため、アセトアルデヒド脱水素酵素による分解が重要となるわけですい。
アセトアルデヒド脱水素酵素の働きが低下すると、アセトアルデヒドが体内に蓄積され、悪酔いや頭痛、動悸などの症状を引き起こします。
また、体内でのアルコールの分解速度は、個人差がありますがこれは、アルコール脱水素酵素の遺伝子型や飲酒習慣などによって影響を受けます。
アセトアルデヒドの増加は顔が赤くなる原因や、頭痛や吐き気の原因となることが知られています。
赤ワインには、白ワインに比べてはるかに多くのケルセチンとケルセチン配糖体が含まれていて、赤ワインに含まれるポリフェノールの一種のフラボノイド、特にケルセチン誘導体が、ALDH2の活性に影響を与え、アセトアルデヒドの代謝に関与している可能性について検討した。
赤ワインに含まれるケルセチンの濃度は、ワインの製法によっても変化するようです。
試験でケルセチンと頭痛の関連が明らかにされたとしても、なぜ一部の人が他の人と比べて赤ワイン頭痛を起こしやすいのかについては依然として分からないようです。
赤ワインで頭痛の起きる人は、ケルセチンによって阻害されやすい酵素を持っているか、アセトアルデヒドの蓄積による影響を受けやすいことなどかぜ考えられると推測されています。
体内でのアルコールの代謝に関しては、アサヒビールのサイト『アルコール代謝のしくみ|人とお酒のイイ関係』に、解りやすく解説されていますのでご覧下さい。
『アルコール代謝のしくみ|人とお酒のイイ関係』
【参考資料】
『赤ワインが一部の人々に頭痛の種を与える理由の謎を解く』
『赤ワインを飲むと頭痛がする人がいるのはなぜですか?』
切手は2015年オーストリア発行の「オーストリアのワイン産地切手」の中の一枚で、オーストリア産の赤ワインが描かれています。

切手は2001年ブルガリア発行の「ブルガリアのワインとワイン産地切手」の中の一枚で、ブルガリア産のメルニック赤ワインが描かれています。

切手は2002年スペイン発行の「スペインの2002年原産地呼称のワイン切手」の中の一枚で、スペイン産のリオハ赤ワインが描かれています。

切手は2007年サンマリノ発行の「サンマリノのワイン切手」の中の一枚で、サンマリノ産のテッサーノ赤ワインが描かれています。
『アルコール代謝のしくみ|人とお酒のイイ関係』
【参考資料】
『赤ワインが一部の人々に頭痛の種を与える理由の謎を解く』
『赤ワインを飲むと頭痛がする人がいるのはなぜですか?』
切手は2015年オーストリア発行の「オーストリアのワイン産地切手」の中の一枚で、オーストリア産の赤ワインが描かれています。

切手は2001年ブルガリア発行の「ブルガリアのワインとワイン産地切手」の中の一枚で、ブルガリア産のメルニック赤ワインが描かれています。

切手は2002年スペイン発行の「スペインの2002年原産地呼称のワイン切手」の中の一枚で、スペイン産のリオハ赤ワインが描かれています。

切手は2007年サンマリノ発行の「サンマリノのワイン切手」の中の一枚で、サンマリノ産のテッサーノ赤ワインが描かれています。
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