ミシェル・ノストラダムス(1503~1566)は、ルネサンス期フランスの医師、占星術師、詩人であった人物で1550年頃から占星術師としての執筆活動を始め、代表作『ミシェル・ノストラダムス師の予言集』などを著し当時大いにもてはやされました。

日本では『ノストラダムスの大予言』の名で知られています。

※五島 勉(1929~2020)著 祥伝社 1973年発刊※

この書籍はノストラダムスが著した『予言集(初版1555年)』について、彼の伝記や逸話を交えて解釈するという体裁をとり、その中で1999年7の月に人類が滅亡するという解釈を掲載したことにより当時の日本の社会情勢にマッチしベストセラーとなりましたが、ノストラダムスの予言解釈本というよりも、五島勉の小説という色合いが強い書籍と考えられます。

では彼の『予言集(初版1555年)』には何が記載されているのでしょうか?

1.アンリ2世の死を予言

1559年、国王アンリ2世の妹の結婚を祝して騎乗槍試合が行われ、スコットランド国軍のモンゴメリー伯と対戦しますがモンゴメリー伯の槍が折れ、その破片がアンリ2世の右目に突き刺さりこの傷がもとで、1ケか月後に絶命。

2.皇帝ナポレオン出現の予言

3.マリー・アントワネット処刑の予言

4.フランス革命やヒトラーの台頭

5.第二次世界大戦

6.9・11の同時多発テロ

7.2016年のドナルド・トランプの大統領選

8.2019年のノートルダム大聖堂の火災をも予見していたという人もいます。

ノストラダムスの予言は曖昧で解釈が難しく、現在までにさまざまな解釈がされています。

そして彼の予言が現実の出来事とどれだけ一致しているかは議論の的となっていて、一部の人々は彼の予言が未来を的確に予知していたと信じていますが他の人々はそれを単なる詩的な表現や暗号化された言葉と見なしています。

また、ノストラダムスの大予言にはさまざまな項目が含まれており、特に四行詩で書かれていることが多いことから色々と解釈されています。

彼の予言はさまざまな言語に翻訳され、解釈されていますが、その正確性は疑問視されています。

例えば、1999年に地球が滅亡するとされている予言は、

『1999年の7の月

天からおどろくほど強力な大王がやってきて

アンゴルモアの大王をよみがえらせる

その前後、火星はほどよく支配するだろう』

なかなか意味深で分かりにくいですねぇ。

どう解釈するかは個人の自由ですが、皆様方はどのように解釈されますか?

切手は2003年ルーマニア発行の「ノストラダムス生誕500周年記念切手」で、息子セザールが描いた望遠鏡を携えるノストラダムスが描かれています。


ノストラダムス.ポーランド.2003