エヴァリスト・ガロア(1811~1832)は、フランスの数学者であり革命家です。

この天才的数学者は、20歳という若さでこの世を去っています。

彼は10代の時に『ガロア理論』を作り上げてとされています。

ガロア理論は、代数方程式や体の構造を "ガロア群" と呼ばれる群を用いて記述する理論ですが、極めて難解で私には到底理解不可能です。

ガロア理論から得られる最もよく知られている定理は,「一般の5次以上の方程式には解の公式が存在しない」というもので、そして「不可能であることを証明する」ということです。




ガロア理論


恵まれた数学的才能とは裏腹に、教師たちはガロアを全く評価せず、彼が17歳のときに書いた素数次方程式の解き方についての論文はフランス学士院に提出はしたものの審査官に紛失されてしまいます。

1831年に記した論文(後の「ガロア理論」)は、当時の一流の数学者たちにとっても難しい内容だったため、数学の歴史を変えるほどの価値があるにも関わらず、書き直しを求められています。

ガロアは生前には全く正当な評価を得ることがないまま1832年に決闘によって命を落としてしまいます。

彼の最後の言葉は、『泣かないでくれ。二十歳で死ぬのには、ありったけの勇気が要るのだから!』。

決闘の原因については、「ある一人の女性の名誉を守るため」、「反動派か秘密警察によるもの」とも言われていますが、どちらも推測の域を出ません。

現在ではガロアの業績は正しく評価されていて、彼の短い人生の間に綴ったいくつかの論文の中には現代数学にとってたいへん重要な成果が詰まっていました。

中でも彼の最大の業績は「群論」の導入で、群論はその後の科学の発展になくてはならない理論で、後のアインシュタインの相対性理論や量子力学にも必要不可欠なものとなっています。

ガロア理論もやはり早すぎた発見・学説なのです。

切手は1984年フランス発行の「著名人切手」の中の一枚で、ガロアが描かれています。



ガロア.フランス.1984