ゴーシェ病は、1882年にフランス人皮膚医フィリップ・ゴーシェ(1854~1918)によって第1例が報告されたことから名付けられた病気で、細胞内にグルコセレブロシドという物質が過剰にたまってしまう病気です。
この病気は非常に稀な病気で欧米では10万人に1人、日本では33万人に1人の割合で発症すると推定されていて、日本では現在約150人の患者が確認されています。
ゴーシェ病は親から子に遺伝する病気で、これをを引き起こすグルコセレブロシダーゼ遺伝子は常染色体の1番にあり、常染色体は男性でも女性でも同様に存在していることからゴーシェ病を発症する確率は性別にかかわらず同じです。
グルコセレブロシドが、肝臓、脾臓、骨髄に蓄積するため、肝脾腫、骨症状を引き起こし、脾機能亢進が起きることから貧血や血小板減少が認められます。
神経症状の有無と重症度により、I型(非神経型)、II型(急性神経型)、III型(亜急性神経型)に分類されています。
治療法は対処療法で、抗痙攣薬、抗痙縮薬、そして、リハビリ、気管切開、経管栄養などが施されのす。
2021年マケドニア発行の「病気切手」で、ゴーシェ病が描かれたもので、発症の原因となるAcid β-グルコセレブロシダーゼが切手左に描かれています。
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