トリパノソーマ・クルージ(Trypanosoma cruzi)という寄生虫が、サシガメの媒介により動物や人に感染して発症する病気で、サシガメ(triatomine bug)の糞や尿に人が触れることによって感染伝播します。

人が無意識にサシガメの糞尿に触れた後、刺し口、目、口、傷口を触ることで原虫が体内に入ります。

世界中で、推定で約600万~700万人がシャーガス病(Trypanosoma cruzi)に感染しており、その大部分はラテンアメリカで発生しています。

症状はないかあっても軽度ですが、発熱、頭痛、リンパ節の腫脹、蒼白、筋肉痛、呼吸困難、浮腫、腹痛、胸痛がみられることもあります。

トリパノソーマの侵入した部位の腫れや炎症、リンパ節腫腸で始まり、発熱、肝脾腫に進行し、一部の患者は急性心筋炎・髄膜脳炎で死亡することもあります。

中南米の田舎などでは家屋の土壁にサシガメが棲んでいることから、これらの家屋をサシガメの住みにくいレンガ造りの家に改良する取り組みが進められています。

切手は1980年ブラジル発行の「シャーガス病撲滅キャンペーン切手」でサシガメが棲息する藁葺の家屋をレンガ造りの家屋に改良してサシガメの棲息をなくする試みを表現し,右下にサシガメが描かれています。


シャーガス病.ブラジル.1980