通常は清潔な水源からの飲料水をほとんど確保できないか、又は全く確保できない人々が、メジナ虫の幼虫を媒介するミジンコ類(サイクロプス)を含んだ澱んだ水を飲むことで感染します。

メジナ虫症で死亡することは稀ですが、感染した人に数週間は機能不全が起こります。

貧しく交通手段のない農村地域で暮らし、飲料水を主に池のような表層水に依存している人々に感染しが多く見られます。

澱んだ水を飲むときに、人は感染したミジンコも飲み込み、ミジンコは胃の中で死にますが、感染性のある幼虫が放出されます。

そして、これらは腸壁を貫き、体内に移行し、受精した雌の糸条虫(体長は60cmから100cm)が皮下を移動し、大抵は下肢に達し、水疱や膨隆を形成して体外に現れます。感染してから成虫が体外に現れるまでに10か月から14か月かかります。

1980年代半ばには、350万人がメジナ虫症を発症しました。

この病気は熱帯アフリカ、イエメン、インド、パキスタンの多くの地域で蔓延していましたが、メジナ虫症を抑える国際的な取り組みにより、2018年に報告された症例数はわずか28例でした。

感染はアフリカのわずか数カ国(チャド、マリ、エチオピア、ときにスーダンと南スーダン)の狭い地域にとどまっています。

メジナ虫は根絶間近です。

メジナ虫症の症状は、メジナ虫が皮膚を破ることで始まります。メジナ虫がいる部分の皮膚表面に水疱ができます。水疱の周囲がかゆくなり、熱をもち、炎症を起こして腫れて、赤くなり、痛みます。メジナ虫が放出した物質がアレルギー反応を引き起こし、呼吸困難、嘔吐、かゆみを伴う発疹、生活に支障をきたす痛みが起こることがあります。水疱が破れるとすぐに、メジナ虫が姿を現すことがあります。後にメジナ虫が人体から出ていくと、症状は治まります。

切手は1991年ナイジェリア発行の「ギニア虫撲滅切手」で、変形肥大した足の瘻孔からギニア虫が出てくる状態と、『水は沸かして飲むように』のキャンペーンが描かれています。

台に乗せた左足の第Ⅴ跡のあたりからギニア虫が垂れ下がっているのが描かれています。


ギニア虫.ナイジェリア.1991