アフリカ睡眠病は、病状が進行すると睡眠周期が乱れ朦朧とした状態になり、さらには昏睡して死に至ることが名前の由来となっていて、"催眠病"、"眠り病"、"アフリカトリパノソーマ症"とも呼ばれています。
アフリカ睡眠病は、アフリカ大陸の北緯15度から南緯20度の範囲のうち約1,500平方kmの範囲にのみ分布していることから、この緯度の範囲は"ツェツェベルト地帯"と呼ばれています。
人がツェツェバエという吸血性のハエに刺されると、ハエに寄生しているトリパノソーマという寄生虫が体内に入り込み感染します。
感染した人や動物をツェツェバエが刺した後に、別の人を刺すことで感染が更に広がります。
トリパノソーマは、アフリカ睡眠病を引き起こす原虫です。
人に病気を引き起こすものは、"ガンビア・トリパノソーマ"と"ローデシア・トリパノソーマ"があります。
トリパノソーマを持つツェツェバエに刺された数日後に、2.5cm程の腫瘤が出来ます。
そしてその間にトリパノソーマは、リンパ節から脳内に広がります。
その結果、髄膜炎を起こし、強い頭痛と睡眠障害、いらつき、幻覚、妄想などが現れます。
無治療の場合1~3ヶ月で死亡します。
有効な治療薬と予防ワクチンがないことから、ツェツェバエに刺されないようにするしか対策はありません。
※最近では有効な治療薬が開発されていますが、一部の薬には重篤な副作用があります※
切手は2011年ウガンダ発行の「アフリカ睡眠病対策切手」の中の1枚で、アフリカ睡眠病の患者の治療光景が描かれています。

切手は2009年エチオピア発行の「アフリカ睡眠病対策キャンペーン切手」で、アフリカの地図が描かれ,その中に目立つように赤く塗られた部分が流行地を示し、ウシと人への感染部位そして地図上部にはツェツェバエの頭部が描かれています。

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