広東住血線虫は、アフリカマイマイを中間宿主とするヒトに寄生すると好酸球性髄膜脳炎を引き起こし場合によっては死亡します。

成貝の殻径が7~8cm、殻高が20cm近くになる世界最大級のカタツムリのアフリカマイマイは、広東住血線虫を持っています

アフリカマイマイを身体に触れたり、這った跡に触れたりしても、寄生虫に寄生される危険があります。

アフリカマイマイの生息地は東アフリカのモザンビーク、タンザニア付近のサバンナ地域が原産とされていますが、日本では南西諸島のうち奄美大島、徳之島、沖永良部島、与論島、沖縄本島、宮古島、石垣島に生息しています。

日本においては、植物防疫法により有害動物に指定されていて、生息地である奄美群島、沖縄県、小笠原諸島の各島からの持ち出しおよび日本本土への持ち込みは禁止されています。

世界各国でアフリカマイマイの生体の持ち込みは禁止されていて、移動させるだけでも処罰される国もあります。

小笠原諸島に住むアフリカマイマイは、かなり高い確率で広東住血線虫の寄生が確認されているそうです。

先にも述べましたが、アフリカマイマイを素手で触れること、アフリカマイマイの這った跡に触れること、這った跡の残る野菜類を生のまま口にするのも広東住血線虫に寄生される危険性があります。

フランスやインドネシア、台湾などは食されていますが、100℃で3分間加熱すれば広東住血線虫は死滅することから食することは出来ますが、生で食べると広東住血線虫に寄生されます。

日本では、2000年に沖縄県で広東住血線虫症による死者が発生していて、また沖縄県で広東住血線虫に汚染されたサラダの摂食による感染例も報告されています。

広東住血線虫症に対する特効薬は未だ無く、好酸球性脳脊髄膜炎に対する対症療法が行われています。

切手は1988年セネガル発行の「軟体動物切手」で、アフリカマイマイが描かれています。


アフリカマイマイ.セネガル.1988


切手は2001年ツバル発行の「軟体動物切手」で、アフリカマイマイが描かれています。



アフリカマイマイ.ツバル.2001