中国の『書経』にある、「牧誓」という文章で、『牝鶏無晨。牝鶏之晨、惟家之索。』と記載されています。

この漢詩を日本語にしますと、『牝鶏(ひんけい)は晨(あした)する無なし。牝鶏(ひんけい)の晨(あした)するは、惟(これ)家の索(つ)くるなり』、となります。

めんどりが朝に鳴くことはない、もしめんどりが朝、鳴くようなことがあれば、それは女性が 男性を無視して、でしゃばることであり、その家は、やがて滅びるであろと言う意味となります

普通、朝になると、おんどりが鳴いて時を告げますが、めんどりが 鳴いて時を告げることもあります。

古い中国の考え方では、めんどりが、おんどりをさしおいて朝に鳴くのは、よくないことの前兆で、 家や国が滅びるという言い伝えがありました。

同じ言葉に、『雌鶏歌えば家滅ぶ』があります。

古代中国の殷(前1600頃~前1028頃)において、紂王(ちゅうおう)は悪妻である妲己(だっき)におぼれ、彼女の意見を何でも実行して国は大いに乱れ、これを憂い紂王を打倒したのが周の武王(生年不明~紀元前1043頃)で、周と殷との決戦の前に作られたのが「牧誓」です。

紂王(紀元前1100年頃)は、殷の第30代(最後の)王で、周の武王に滅ぼされる。

妲己を雌鶏に、殷王朝を家に例えて、自然の摂理に逆らった殷王朝は滅びるのが当然である、ということを主張したわけです。


※この記事は中国古来の言い伝えを紹介したもので、女性を蔑視したり、蔑んだりする意味はありません※



切手は1975年ポーランド発行の「第20回欧州動物工学連盟会議記念切手」の中の一枚で、白色レグホンの雌雄が描かれています、手前が雄鶏です。

ニワトリ.ポーランド.1975



切手は1991年タイ発行の「国際文通週間切手」の中の一枚で、ホワイトバンタムの雌雄が描かれています、手前が雄鶏です。


ニワトリ.タイ.1991



切手は2002年ブルガリア発行の「鶏の品種切手」の中の一枚で、白色レグホンの雌雄が描かれています、手前が雄鶏です。


ニワトリ.ブルガリア.2002