ウジェーヌ・アンリ・ポール・ゴーギャン(1848~1903)は、フランスのポスト印象派の画家です。

1887年からは友人のシャルル・ラヴァルとともにマルティニーク島のサン・ピエールという村に滞在、マルティニーク島では原住民の小屋に住んで人間観察などを楽しみ、島内を旅行してインド系移民の村にてインド的モチーフや、戸外の情景を明るい色彩で描いた作品を多く残しています。

1891年に仏領ポリネシアのタヒチに滞在し現地の住民をモデルにした肖像画などゴーギャンの傑作を残しています。

仏領ポリネシアのタヒチに滞在中に心臓病と診断され(梅毒の初期症状とも推測されている)、何度も入院するなど衰弱しており、さらに滞在費用が底を尽きたなどの理由で1893年にフランスに帰国します。

今でこそ高額で取引されているゴーギャンの作品ですが、当時は全く売れませんでした、ゴーギャンが最初にタヒチに滞在している間の1年半、画商に預けてある絵は1枚も売れませんでした。

彼はパリ滞在の間に梅毒トレポネーマに感染し、体調の悪化から何度も病院に入院しています。

彼は54歳という若さで急死しますが、死因はアヘンチンキという痛み止めの薬物の過剰摂取か、心臓発作、梅毒治療に用いたヒ素中毒と考えられていますが、梅毒による発作も否定できません。

切手は2008年サントメ・プリンシペ発行の「ポール・ゴーギャンの絵画小型シート」で、切手には彼の作品の『ヴァイルマティ・ティ・オア:彼女の名はヴァイルマティといった(1892年作)』(左上)、『ジャワ女アンナ(1894年作)』『二人のタヒチ女(1899年作)』(右上)、『オンディーナ(1889年作)』(右下)全てに彼の自画像、そしてシート面上『マナオ・トゥババウ(死靈が見ている)(1892年作)』、下『嫉妬するの?(1892年作)』が描かれています。


ゴーギャン.サントメ・プリンシペ.2008


切手は2018年仏領ポリネシア発行の「ゴーギャン生誕170年記念小型シート」で、切手とシート面には作品の一つである『黄色いキリストのある自画像』が描かれています。



ゴーギャン.仏領ポリネシア.2018