塩化ビニール樹脂製バッグは、1949年に米国で開発され1960年頃には欧米で既に実用化されていました。
わが国においては、1969年に㈱テルモによって国産初の製品が開発され、一部の血液センターで使用され始め、1980年には全ての血液センターでガラス瓶の採血容器から切り替えられ、現在に至っています。
塩化ビニール樹脂製バッグの内面は、血管に似て滑らかであることと、ガス交換が行われることから、血液の保存には最適な容器です。
採血は本来重力式採血を行いますが、採血速度が遅いことから、バックを入れた機械の空間を陰圧にして、振盪しながら一定量を採血する機械が開発されてから、採血時間も短くなり、採血しやすくなりました。
日本を含めて先進国は、塩化ビニール樹脂製バッグに切り替えられましたが、未だガラス瓶で採血している国も多く存在します。
切手は、1977年台湾発行「献血推進切手」の中の一枚で、塩化ビニール樹脂製バッグでの採血光景が描かれています。
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