動脈をラテン語で“アルテーリア(Arteria)"と呼ぶが、“Arteria"は元来ギリシア語で「空気の通る道」を意味し、古代ギリシアの哲学者アリストテレス(BC.384~ 322)が 初めて動脈を“Arteria"と称したと言われています。

アリストテレスは 動脈は空気が流れる管、静脈は血液が流れる管で、脳には血液はなく、また血液はすべて赤いと唱え、甲殻類や軟体動物のもつ血青素 (ヘモシアニンHemocyanin)を血液とは考えなかつた。

※ 甲殻類や軟体動物の血液中にある銅を含んだたんぱく質で、高等動物のヘモグロビンに当たるもので酸素の運搬に関係するもので、文字とおり青色の血液です※

アリストテレスはその著書『動物誌』で、動物はすべて“赤い血液"をもつと考え、全動物を血液をもつ有血動物 (現在の脊椎動物)と血液をもたない無血動物 (現在の無脊椎動物) に分類したことでも有名です。

当時は動脈は血液が流れる管ではなく「空気」あるいは「精気」が流れる管と考えられていましたた。

動物の死後の動脈中の血液は静脈や毛細血管に集まり動脈内はカラッポになってしまいます

その死体を解剖すると解剖時に侵入した空気が動脈内に入り、あたかも最初から空気が流れていたように思われたことからです。

静脈はラテン語で“ウエーナ(∨ena)"と 呼ばれ、「心臓に環つてくる血液管」を意味していますが、もともとは“管"を意味していました。


切手は1978年マリ発行の「アリストテレス死去2300年記念切手」で、アリストテレスの彫像が描かれています。



アリストテレス.マリ.1978


切手は1979年ドミニカ共和国発行の「心臓病キャンペーン切手」で、高血圧で病んだ心臓とともに狭窄した血管が描かれています。



心臓と血管.ドミニカ共和国.1979


切手は1973年ハンガリー発行の「WHO創立25年記念無目打ち切手」で、心臓とともに全身の血管が描かれています。

無目打ち切手とは切手四隅のギザギザ(目打ち)がない切手を言います。



血管.ハンガリー.1973