19世紀のヨーロッパの病院では、お産の際に産褥熱が蔓延して妊婦の30~50%が子どもの成長を見ること無く命を奪われていました。
この状況に心を痛めていたハンガリー出身の医師イグナーツ・フィリップ・ゼンメルワイス(1818~1865)は、産褥熱の原因究明に全精力を傾け、爪の短切と洗浄、手指の入念なブラッシングと塩素水による消毒で産褥熱を防止することを証明しました。
1861年彼は『産褥熱の原因と概念およびその予防法』を出版しましたが、当時の医学界はこれを黙殺し誰も支持することはありませんでした。
彼の産褥熱予防法は彼の死後20年後に認められることになります。
彼の創始した消毒法は産科領域にとどまらず今日の医療の安全を守る偉大な発見となります。
切手は1987年ハンガリー発行の「医学者切手」で、ゼンメルワイスの肖像と共に子供をあやす母親が描かれています。

切手は1973年グレナダ発行の「WHO創立25周年記念切手」で、ゼンメルワイスの肖像が描かれています。

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