遺伝の法則は、1865年オーストリアの神父グレゴール・ヨハン・メンデル(1822~1884)が、ブリュン自然研究会で『雑種植物の研究』として発表しました。

この生物学的大発見も当時は全く相手にはしてもらえませんでした。

誰も見向きもしなかったこの法則は、ユーゴー・ド・フリース(1848-1935)、カール・コレンス(1864-1933)、そしてエーリヒ・フォン・チェルマク-セイセニック(1871-1962)の3人の学者によって、1900年に再発見されることになります。

「メンデルの法則」という法則名は、メンデル自身は用いておらず、カール・コレンスによる命名です。

その後の研究によって、「メンデルの法則」に従わない事例も多く発見されていますが、「メンデルの法則」が否定されたわけではありません。

メンデルは、遺伝形質は遺伝粒子(遺伝子)によって受け継がれるという粒子遺伝を提唱し、「遺伝学の祖」と呼ばれています。


メンデルの遺伝の法則は、

1.優劣の法則

2.分離の法則

3.独立の法則

の三つからなり、これらの法則は140年以上経過した現時点でもその権威を失わず、現在でも血液型などの医学分野での遺伝に広く応用されています。


切手は1984年バチカン市国発行の「メンデル没後100年記念切手」で、メンデルの肖像とともに遺伝の研究に使用したエンドウが描かれています。



メンデル.バチカン.1984


切手は、1965年チェコスロバキア発行の「遺伝の法則発表100年記念切手」で、メンデルの肖像とエンドウ及びDNAのラセンが描かれています。


メンデル.チェコスロバキア.1965


切手は、2012年マーシャル諸島発行の「偉大な科学者20面シート」の中の一枚で、メンデルの肖像が描かれています。



メンデル.マーシャル諸島.2012