蛇毒の研究者としては、野口英世(1876~1928)が有名です。
単身渡米した野口は1901年3月、米国ペンシルベニア大学医学部教授のサイモン・フレクスナー(1863~1946)は蛇毒の研究の権威者であるサイラス・ウィアー・ミッチェル(1829~1914)に1901年3月紹介し指導を頼みました。
そして野口は1901年11月米国国立科学アカデミーでサイラス・ウィアー・ミッチェルの蛇毒研究の公開実験を努めます。
野口はこの時の研究を1902年『ペンシルバニア大学医学雑誌』と『実験医学雑誌』に、「蛇毒ノ血球溶解作用抗細菌溶解作用及毒性に就キテ」と題して発表します。
その後1909年6月野口は、自分の研究テーマのひとつである蛇毒の研究に区切りをつけるために、315ページに及ぶ大著『蛇毒(Snake Venom)』を出版します。
野口の研究内容としては、蛇毒の分類・生態・生理・咬傷の病理・治療そして蛇毒の薬理作用・組織学変化・抗毒素による中和治療の多大な分野に及んでいます。
この研究中で特に注目すべきとは蛇の種類によって蛇毒には、神経毒・出血毒・溶血毒に分類できることを証明したことです。
野口の研究の目的は、単なる蛇毒だけの解明ではなく、蛇毒を材料とした抗原抗体反応の物理化学的解明にありました。
切手は2015年日本発行の「野口英世フレーム切手」で、上段左から野口の生家・野口の肖像・野口愛用のフラスコ・野口愛用の地球儀・野口と彼の母のシカ、下段左から研究中の野口・野口が描いた彼の妻メリー・野口の写真・野口英世記念館・野口の自筆の書が描かれています。
切手は2016年日本発行の「地方自治法施行60周年記念シリーズ 福島県 小型シート」の上部に描かれた野口英世の肖像です。
切手は1987年コスタリカ発行の「全国科学技術の日記念切手」で、蛇毒の抗毒素を製造するために毒蛇から蛇毒を採取する様子が描かれています。
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