寄生虫とは、人や動物の表面や体内に寄生して栄養分を取り込む生物のことをいいます。

寄生される人や動物を宿主(しゅくしゅ)と言い、寄生虫は宿主なしでは生きていく事は出来ません。

寄生虫は宿主から栄養分を搾取することから、これが原因となって宿主に害を及ぼす場合があり、この感染症を「寄生虫症」といいます。

終戦直後の日本では、多くの人が回虫や鉤虫(こうちゅう)に感染していましたが、下水道の整備や水洗便所の普及などの衛生的な生活の向上、検査や駆虫薬などの対策によって、感染者は非常に少なくなり、今では寄生虫という言葉を知らない人も増えています。

この様に従来からの寄生虫感染がなくなり、寄生虫症は根絶されたかに思えましたが、グルメブームによる生の食品・ゲテモノ食い・自然食品の摂取・海外旅行の増加による海外での感染・ペットブームによるペットからの感染などによって、寄生虫症が増えてきています。

寄生虫の種類としては、体内に寄生するする原虫(原虫)と蠕虫(ぜんちゅう)や体の表面に寄生し、感染を媒介するノミ、シラミ、ダニなどが存在しています。

体内に寄生するものを内部寄生虫、体の表面に寄生するものを外部寄生虫と呼びます。


切手は1975年キューバ発行の「獣医学切手」で、イヌ鉤虫・羊の捻転胃虫・ニワトリの線虫の感染サイクルが描かれています。






犬回虫.キューバ.1975

羊の寄生虫.キューバ.1975



ニワトリ回虫.キューバ.1975


ディスファリンクス・ナスタは、ニワトリや七面鳥の前胃、食道、小腸に寄生する回虫です。

切手は2011年トーゴ発行の『世界獣医年記念切手6面連刷シート』の1種で、イヌノミと共に治療を受けてエリザベスハットをつけた犬が描かれています。



イヌノミ.トーゴ.2011