2021年8月25日世界保健機関(WHO)は、30~79歳で高血圧症を抱える人が2019年に12億8千万人に上ったとの報告と、新たな治療指針を公表しました。
高血圧症の患者は、1990年の6億5000万人から30年間でほぼ倍増したことになります。
この増加の背景には、人口増や社会の高齢化のほか、発展途上国での患者率増加が挙げられています。
また、約7億2000万人が必要な治療を受けておらず、約5億8000万人は高血圧と診断されていなかったとも指摘しています。
世界保健機関が新たに示した治療指針は、最高血圧140mmHg以上もしくは最低血圧90mmHg以上の人に降圧剤を用いた治療を強く推奨するとしています。
また高血圧は心臓や脳、腎臓の病気の悪化につながるため、循環器系の疾患や糖尿病、慢性腎臓病の患者には最高血圧130以上で降圧剤の使用をも勧めています。
高血圧症の定義
年齢や合併症によって基準は異なりますが、一般的には診察室で計測した収縮期血圧が140mmHg以上または拡張期血圧が90mmHg以上の状態を指します。
日本の高血圧患者は、全体として約4,300万人いると推定されており、日本人のおよそ3人に1人が高血圧という状況です。
しかも自覚症状がほとんどないことから、高血圧に気づかず積極的に治療を行わない人も多いのが実情です。
高血圧を放置していると、心疾患や脳卒中を起こす可能性が高まることから積極的に治療を受ける必要があります。
切手は1978年ボプタツワナ発行の「高血圧予防切手」で、上から高血圧による腎臓病予防、塩分摂取量を減らすことによる高血圧予防、食べすぎによる高血圧予防が描かれています。
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