CT検査とはコンピュータ断層撮影法(Computed Tomography)の略です。
装置が回転しながら人体にX線を当て、その情報をコンピュータで処理して鮮明な輪切り画像を得る検査です。
最近のCTでは厚さ1mm未満の輪切り画像を短時間で得ることが可能で、さらにそれらを用いて様々な3次元画像を作ることが出来るようになっています。
人体を輪切りにしたような断面画像や、立体的な画像を得ることが出来るため、1枚のレントゲン写真を撮るより、はるかに正確で詳細な診断ができます。
この検査のデメリットとしては、放射線被曝がありますが、検査を受けて体に異常が発生することはありません。
CT検査と言っても撮影場所や目的によってさまざまですから、その放射線の量(「線量」といいます)は、撮影部位(頭部・胸部・腹部・全身など)や撮影手法により異なります。
1回あたり5-30mSv程度で、胸部X線撮影のように線量が少ない検査(0.06mSv程度)に比べると、X線CT検査の方が線量は多くなりますが、がん発生リスクという観点からみると、少量の放射線ということになります。
CT検査で浴びる少量の放射線とがんの関係については様々な結果が報告されていますが、科学的には明らかにされていません。
CT検査で受ける程度の放射線によってがんリスクが増えるかどうかを実証することは非常に困難なことです。
喫煙、食事、ウイルスや環境汚染物質など一般の生活環境における要因が原因でがんになるケースが多いと考えられていることから、CT検査の放射線被ばくによってがんのリスクが増加すると仮定するとしても、その増加分は他の原因によるがんリスクと比べて非常に小さいと考えられています。
検査を受ける際の注意点としては、
1.妊娠中の方、及び妊娠の可能性のある人
2.過去にに造影剤を使用して副作用を生じたことのある人
3.アレルギーのある人
4.検査範囲に金属がある場合は、撮影前に外す必要があります。
(ヘアピン、眼鏡、ピアス、イヤリング、ネックレス、入れ歯、補聴器、エレキバン、カイロ、ブラジャー、金属製のボタン、ベルト、フック、調節金具など)
1~3に当てはまる人は、撮影の前に医師に相談して下さい。
CT検査技術の進歩は CT普及の追い風となり、日本は世界でもトップの保有国となり、日本は13,636台を有しており、米国の13,065台を上回っており、3位はブラジルですが3057台と大差となっています(2014年統計)。
切手は1994年イギリス発行の「ヨーロッパ切手発明と発見」の中の1枚で、男性とともにCT画像が描かれています。
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