『ジキル博士とハイド氏』(原題:The Strange Case of Dr. Jekyll and Mr. Hyde 『ジキル博士とハイド氏の奇妙な事件』は、イギリスの作家ロバート・ルイス・スティーヴンソン(1850~1894)が1886年1月に出版した小説です。

通称は「ジキルとハイド」と呼ばれています。

この小説は、善と悪の二つの顔を持つ二重人格を題材にした作品で、人の二重性の問題点をついた作品として今も高く評価されています。

この小説が発表されて以来解離性同一性障害の代名詞として「ジキルとハイド」が使われる事が多くあります。

またJekyll & Hyde syndrome (ジキル アンド ハイド シンドローム『ジキルとハイド症候群』) という医学言葉もあります、これは入院すると適切な治療で急速に回復、退院して自宅に戻ると身体的・精神的に症状が悪化するという両極端な症候群で高齢者に多く見られます。

裏の顔を持つジキル博士が薬を飲むことによって善性格が無くなり、容貌までも変化し悪の性格を持つハイドと言われる人物に変身することです。

この人物のハイドと呼ばれる名前は、隠れる(hide)に掛けたものです。

ジキル博士のモデルとなった人物は、18世紀半ばのエジンバラの石工ギルドの組合長で人々の信望を集め市会議員もしていたウィリアム・ブロディーです。

市民の模範だった彼ですが、夜になると賭博師、盗賊になり、18年間に数十件の盗みを働き1778年に処刑されています。

切手は1997年イギリス発行の「1997年ヨーロッパ切手」の中の1枚で、ひとつの顔の中にジキル博士とハイドが描かれています。



ジキルとハイド.イギリス.1997